2003.12.12 日刊建設工業北陸版HPより
新潟県港湾空港局は12日、今月21日開催の朱鷺メッセ事故調査委員会(委員長・丸山久一長岡技術科学大学副学長)で、デッキ落下事故調査報告がまとまるのを受けて、平山征夫知事が会見し、今後の対応などについて県民に説明することを明らかにした。
その後に損害賠償の手続きに入る。
12日の県議会建設公安委員会(柄沢正三委員長=自民)で、武藤局長が示した。
武藤局長は、事故原因に関連する質問に対し、「調査委員会の調査が終わり、事実関係が明らかになり、事故の全体を俯瞰できる様な段階で、知事が県民に説明するよう検討する」と述べた。
事故調は21日午後、9回目の委員会開催を予定、最終報告をまとめる。
現場検証や材料試験、構造解析など、これまでの様々な調査で、事故原因については、「構造体のとくに斜材ロッド定着部の崩壊が引き金であり、耐力が不足。
構造設計上のミスの可能性が大」との判断を示しており、これを踏まえ、先の第8回委員会で、県港湾空港局の事務当局に原案づくりを指示した。
しかし、ここにきて、今月10日、構造設計を担当した構造設計集団(SDG)が渡辺邦夫代表名で、ロッド定着部の耐力不足など、事故調が指摘する3点について、詳細な回答を求める公開質問書を提出した。
また、構造計算書の存在の有無や、発注〜設計〜施工〜監理の一連の時期と役割分担の不明確さなどが改めて浮上。
事故調報告後に、県では、関係方面に説明することとしており、原因の特定と責任の所在が明らかになった段階で、関係者に損害賠償を請求することとしているが、SDGをはじめ、施工者の第一建設工業など関係者にとっては「まさに死活問題」であり、今後の展開は予断を許さない。
◆情報開示で紛糾、新潟県議会建設公安委
武藤港湾空港局長は12日の県議会建設公安委員会で、朱鷺メッセ事故落下事故の調査状況と今後の最終報告とりまとめのスケジュールを説明したが、与野党議員から事故原因究明の状況にかかる質問が相次いだ。
青木太一郎氏は「議会には調査権がある。
県民に説明する責任がある」として、構造計算書の所在や設計者間の業務委託状況の把握などを、再三にわたり質し、今回の事故発生の背景に迫った。
武藤局長は「事故調査委で調査中であり、調査に予断を与えかねない。
当事者同士の意見にも食い違いがあり、設計者だけでなく施工者や監理にも関係することであり、報告書が出た段階で答えたい」と、具体的事案に対する答弁を拒否した。
委員会は一時紛糾した。
SDGの公開質問状はテーマにならなかった。